−甘嘘別館−  
♪ハッピーエンドのBL小説を連載します♪

■ プロフィール

Author:りょう
BL小説を書いてます。
よろしくお願いします☆
別館では18禁小説は連載しません。
本館へ行かれたい方は、コメント等でお問い合わせ下さい。
(メールアドレスをお忘れなく…)

☆おことわり☆ 
「出会わなければ」には、実在のバンド、メンバーと似た人物が出てきますが、実在の人物とは一切関係ありません。

■ 最近の記事

■ 最近のコメント

■ 最近のトラックバック

■ 月別アーカイブ

■ カテゴリー

■ FC2カウンター

■ FC2ブログランキング

FC2ブログランキング

■ ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

出会わなければ 133 (最終回)

□■□■□■□■

・・・・・・
  俺は、数年前、偶然ある人と出会った。
その人との出会いが無かったら、こんな風に自分の事について考えてみようと、思わなかったかも知れない。

 俺、澤井瞬は、その人の事をとても愛してる。
その人も俺の事を愛してくれていた。だけど、俺達は友達以上になれない――。とても悲しいけれど、これが現実。

 その人との出会いによって、今までわからなかった事が初めてわかったような気がする。
それは、誰かを「愛する」という事。

 愛は、お互いの事を思いやって、相手を幸せにしたいって思う気持ちであって、どちらか片方だけが幸せを与えるものじゃないんだって。
その事は、過去のある経験から、人を愛する事が出来なくなっていた俺にとって、すごい衝撃だった。
愛の詩を色々書いてたけど、本当の愛じゃなかったんだ・・・って思った。
 人を愛せないでいた俺は、相手からの愛を受け入れる事で、相手を愛しているつもりになっていた。
多分、俺は愛を受け入れていたけれど、愛に応えてあげていなかったんだ。だから、幸せにしてあげられなかったんだと思う。ごめんね、みさ。
 それから、タカト、本当の「愛」を教えてくれて、ありがとう。今でも君を愛しているよ。

 最後に、みんなに伝えたい。Sabelのシュンを愛してくれて、ありがとう。たくさんの人達に言いたいと思ってる。本当に・・・感謝してます。
 俺がこうして、大好きな音楽と共に過ごせるのは、メンバーのリュウ、サチ、ナツをはじめとする、俺の周りにいる全ての人たちのおかげだと思っています。

 これからも頑張ります!           澤井 瞬


■□■□■□■□



 最初は、ソファーに寝転がって読んでいたのけど、いつの間にか、きちんと座って原稿用紙をめくっていた。
胸が熱くなってくる・・・こんな事書いちゃって、まったく・・・シュンは・・・。
 シュンのこんな告白を目にしたら、絶対シュンに落ちていただろう・・・。
もしまだジョアンと付き合ってたら、修羅場を迎えたに違いないな・・・。

 愛しくて愛しくて仕方が無いシュンに、今すぐ会いたくなった。
今日も、ここに帰ってくるはず。

 嬉しそうに荷物の入った鞄を抱えた彼が、玄関から飛び込んでくる姿が目に浮かぶようだ・・・・・・。




「ただいま! 鷹人!」
「お帰り。シュン」
「ほら、見てよ、洋服と、靴と、これが・・・」
「ねぇ、シュン、こっちの荷物はどうするんだよ・・・」
 伊東さんが額に汗を滲ませながら、重そうなスーツケースを運んできた。

「ありがとう、伊東さん。感謝してるよ。後は鷹人と2人でやるから。帰ってゆっくり休んで」
「分かりました。シュンも今日は早く寝てくださいよ」
「へへ、分かってるってば。えーと、明日は・・・」
「明日は、10時に迎えに来ればいいんですよね」
「うん、そう。よろしくね」
「はいはい・・・」
「あ・・・お疲れ様です、伊東さん・・・」
「いえ。それじゃ渡辺さん、シュンをよろしくお願いします。あの、えっと・・・」
 
「何だよ、伊東さん?!」
「あの・・・程々にして下さいよ」
 顔を赤くした伊東さんは、そういい残すと、急いでエレベーターの方に去っていった。
俺とシュンは2人で顔を見合わせて、笑ってしまった。

「愛してるよ鷹人」
「俺もだよ。シュン」
 この愛は永遠だよ。あの日、出会えて本当に良かった。
 誰よりも愛している・・・もう離さないからね。
 何があっても、どんなに辛くても、今度は逃げないで2人で乗り越えよう。

 シュン、幸せになろうね



・・・おわり・・・


良かったよ〜と思ってくださった方は、ポチッとお願いしますFC2 Blog Ranking

出会わなければ 132
 シュンが出かけた後、軽く朝飯を食べてから、洗濯機を回しながらシャワーを浴びた。
 シャワーを浴びてスッキリした後、やりかけの作品に取り掛かると、あっという間に午前中が過ぎて行き、空腹なのに気がついたのは午後3時近かった。

 近くのコンビニに弁当を買いに行くと、Sabelの写真の載った雑誌がガラス窓の中に並んでいるのが目に付いた。
 俺といる時の子供のようなシュンと違って、本当に別人のように澄ました顔をしている。
このシュンが・・・俺の恋人か・・・・・・。嬉しくて思わず一人でニヤケてしまいそうになり、慌てて頭を振ると、弁当を買うためにコンビニの中に入っていった。

 家に帰って弁当を食べ終わると、休憩をかねて、シュンの原稿を読んでみることにした。どんな絵を描いたら良いのかどうか、原稿を読んでみたら少しは想像がつくかもしれない。
ソファーに寝転ぶと、シュンの字を目で追った。

 そこには、シュンが子供の頃に体験した事や思っていた事、大人になってから影響を受けた人、音楽と自分、音楽以外で興味を持っているものや様々な人との出会い、その他色々な事がいくつかの項目に分けて書いてあった。
 所々に、俺に描いて欲しい絵のタイトルと雰囲気までもメモされていた。作曲やレコーディングで忙しかったはずなのに、かなり細かく書き込まれていて、シュンの何事にも手を抜かない、一生懸命な姿を見れたような気がして嬉しかった。

 原稿のあちこちには、色つきのペンで、伊東さんのコメントらしいものが書き込んであった。
 俺が読んでも、これはマズイんじゃないか・・・って思う文章もあったりして、その部分には、やはり赤い斜線が引いてあった。
ファンの子には、いや・・・俺にとっても、かなりショックな話も書いてあったから。
正直すぎるのもちょっと困るな・・・。

 そして最後に、俺の事が少しだけ書いてあった・・・



続きが気になる方は、ポチッとお願いしますFC2 Blog Ranking




テーマ:BL小説 - ジャンル:小説・文学

出会わなければ 131
 服を着替え終わったシュンが、伊東さんと一緒に玄関に向った。
「そうだシュン、これ、預かってたやつ。書き直しするんだろ?」
 伊東さんが鞄から書類封筒のような物を取り出した。
「そうそう。あ、そうだ、鷹人これ読んでおいて。本の下書き。まだまだ、直すんだけど、こんな感じなんだ。後で俺も読みな直すから・・・」
 シュンが、伊東さんから受け取った封筒を俺に渡した。
「分かりました。読んでおきます」

「じゃあ、行って来るね」
 シュンが可愛らしく手を振った。
「いってらっしゃい。頑張ってください」
「うん頑張るよ。あ、そうだ、今日も来るからね。今日は、一度家に寄って着替えとか持ってくるから、少し遅いかも」
 玄関を出かけたシュンが振り向いてそう言った。何だかすごく照れてしまう・・・。
「・・・わかりました」
「鷹人! もう、さっきから敬語ばっかリ。イヤだなぁ」
 急にシュンが剥れたような顔をして、そう言った。
「でも・・・あの、伊東さんも居るし」
 俺が伊東さんを見ると、伊東さんは困ったような顔をしながら、俺たちに背中を向けた。
「あー、えっと、私、聞こえませんし・・・何も見てませんから」

「それじゃ・・・行って来るね。鷹人」
「頑張って」
 そう言った俺に、シュンは柔らかく微笑むと、両腕を俺の身体に巻きつけ唇にキスをした。
「ほら・・・もう行きますよ」
 背中を向けていた伊東さんが、溜息を付きながら、俺たちの長い長いキスにストップを掛けた。
「ごめん、お待たせ。今日も張り切って歌うぞ」
 シュンが嬉しそうにそう言った。
「よろしく頼みますよ。あと2週間の予定ですからね」
「えーまだそんなにあったっけ? ねぇ、レコーディング終わったら、一週間休みちょうだいよ」
「ダメです。先週渡したスケジュール通りですからね」
「ちぇ」
 エレベーターに向うシュンが、笑顔で俺に手を振っていた。



続きが気になる方は、ポチッとお願いしますFC2 Blog Ranking




テーマ:BL小説 - ジャンル:小説・文学

出会わなければ 130
「あの、渡辺さん、良いんですよ、謝らなくても。別に、恋愛してはダメとか、そんなの無いですから。みんな、もう充分大人ですし・・・」
 伊東さんがシュンを見てから、恐縮している俺に向かって苦笑した。
「はい・・・」
「でもなぁ・・・サチも、シュンも、どうして、相手が同性な訳? まぁ、それは置いといて、シュンは離婚の話の後だからなぁ。もう少し大人しくしてた方がいいと思うんだけど。って言っても無理そうだよな」
 拗ねたような顔をしているシュンを見て、伊東さんが笑いながらそう言った。
「ま、1人も2人も一緒だよね。いや待てよ、バンドのメンバーがみんな男と出来てる、とか思われるかもしれないなぁ。リュウとナツも実は・・・なんてさ」
 ヤケになった感じの伊東さんが、そう呟いてから頭を振った。
「同性同士の恋愛に偏見を持っちゃいけないと思うなぁ、伊東さん。まぁ、偏見のある人も居ると思うから、色々よろしく頼むね。俺は何を言われても平気だけど・・・鷹人には迷惑かけたくないし――」
「まぁ・・・渡辺さんには渡辺さんの生活がありますからねぇ・・・でも、シュンだってそうですよ」
 伊東さんが頷きながらそう言った。
「・・・俺は、大丈夫です。俺の方は、恋人が同性だとしても、全然仕事に影響ないと思います。顔が知れてるわけでもないし。心配なのは、シュンさんの方です」
「そうですよね・・・何かあったら、私も出来るだけの事はします。だから、シュンもなるべく協力的にね」
「もちろんだよ」

「それにしても、シュン。絵だけじゃなくて、渡辺さん自身に惚れ込んでいたんだ? どうりであの時・・・」
 伊東さんが、何かを思い出したような表情をした。
「あの時?」
「渡辺さんの個展に行った後のシュン・・・すごかったんですよ」
 思い出し笑いをしている伊東さんの肩を、シュンがポンと叩いて人差し指を口に当てた。
「それは内緒――とにかく、俺、すごい幸せなんだから」
「はいはい、わかりました。さて、行きますよ。この事については、時間のある時に話し合っておかなくちゃいけないですね」
 幸せそうなシュンの横で、伊東さんは溜息を付きながら微笑んだ。

「あ、そうだ、鷹人の服、借りて良かったの?」
「そのつもりで置いておいたんですけど・・・そんな格好で出てきちゃうんだから」
 シュンが華やかに笑いながら着替えに行った。その様子を見て伊東さんが、やれやれ・・・って顔をした。
「何だか、別人を見てるみたいです。シュンって、あんな感じの人だったんだ・・・」
「・・・」
 俺は、リュウが前に言っていた事を思い出していた。
  −あんな子供みたいなシュンの姿見れたの、あの頃だけだかな−
 俺がシュンを変える事が出来るのかと思うと、すごく不思議な気分だった。



続きが気になる方は、ポチッとお願いしますFC2 Blog Ranking



出会わなければ 129
 どうやら、伊東さんは俺の家だって知らずに迎えに来たらしい。
「どうも、おはようございます・・・伊東さん」
「おはようございます。あの、えっと、シュンは・・・」
「シュンさんは、今ちょっと、シャワーを浴びてます」
 俺の言葉に伊東さんが申し訳け無さそうな顔を向けた。
「そうですか・・・朝からすみません、昨日シュンが、こちらの住所に迎えに来るように言ってたもので・・・」
「・・・あの、上がってください。シュンさん、もうすぐ出て来るんじゃないかな?」
「はい・・・それじゃあ、おじゃまします」
 

 居間に入って、伊東さんに椅子をすすめていると、フロ場のドアが開く音に続いて、シュンの声が聞こえてきた。
「ねぇ、鷹人ー、誰か来たの?」
 シュンのその声に、伊東さんが俺の顔を見ながら首を傾げた。
「えっと・・・あの」
 俺は、伊東さんの顔と、シュンの声のする方を交互に見て苦笑した。
「鷹人ったらー」
 シュンが甘えた声でそう言いながら、裸のままタオルを首に掛けた格好で、居間にやって来てしまった。着替えを置いておいたのに・・・。
「あー、おはよう、伊東さん。もう来たんだ・・・ありがとね」
 シュンは伊東さんを見ても、何も気にしていない様子でそう言った。
「おはよう、シュン・・・って?!・・・なぁシュン、あの、それ・・・」
 そう言った伊東さんは、シュンの体のあちこちにある赤い痣を、驚いたように見つめていた。
「あ、あの、すみません」
 伊東さんが俺とシュンを見比べているので、俺は思わず焦って、謝ってしまった。
「鷹人、何謝ってんのさ? 良いんだよ、俺がやりたいって言ったんだから」
 シュンが口を尖らせながらそう言った。
「ちょ・・・ちょっと待って。やりたいって、シュン? あのさ、渡辺さんとは一体どういう関係なわけ?」
 シュンの態度に、伊東さんが慌てたように立ち上がった。
「あれ、言わなかったっけ? 付き合うことになったって」
 シュンは照れるような様子も見せず、裸の身体をさらしたままだった。見ている方が恥かしくなってしまう・・・。
「付き合うって、仕事以外でも友達付き合いするようになった――って事だと・・・・・・」
「違うよ。ちゃんと言ったでしょ? 俺の本の原稿に、愛してるけど恋人になれない人が居るって書いたけど、その辺を訂正しなくちゃって。その人と付き合うことになったからって」
「その原稿の人と渡辺さんが同一人物だって、言ってましたっけ?」
「・・・どうだったかな? 忘れた。とにかく、俺たち恋人同士になったんだ」
 シュンがそう言ってニッコリ笑顔を向けた。
「あの・・・すみません」
 俺は伊東さんの困った様子を見て何だか申し訳なくなり、ペコリと頭を下げていた。



続きが気になる方は、ポチッとお願いしますFC2 Blog Ranking



テーマ:BL小説 - ジャンル:小説・文学


copyright 2005-2007 −甘嘘別館−   all rights reserved. powered by FC2ブログ. designed by マンション購入記
ホームページ アフィリエイト レンタルサーバー FC2ブログ 専門学校